強剛母趾

母趾MTP関節の軟骨変性が原因で疼痛、腫脹、背屈制限が生じる病態を強剛母趾といいます。先天的に長い母趾列、扁平足、ハイヒール、爪先立ちを行うスポーツなどが原因とされ、時に外反母趾より強い痛みを訴えます。治療はまず爪先の広い靴の使用を心掛けますが、この際、前足部の踏み返しを制限するシャンクの硬い素材が良いとされます。手術療法にはMTP関節背側の骨棘と一部関節面を切除する関節唇切除術(cheilectomy)、基節骨楔状骨切り術、関節固定術、人工関節置換術などがあり、患者さんの活動性や病期によって術式の選択を行います。