足の外科虎の穴

足の外科を生業とする整形外科医 小林勇人のホームページ

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〒426-8662 静岡県藤枝市水上123-1

変形性足関節症

足関節外側靭帯損傷、骨折などの外傷が原因で足関節の軟骨が摩耗し、疼痛や不安定性が生じる病態を変形性足関節症といいます。治療はまずサポーターや足底挿板などの保存療法を行い、足関節の安静を保ちます。進行すると歩行困難となる場合がありますが、人工足関節置換術は膝や股関節のように術後成績が安定せず、足関節矯正骨切り術は難易度が高いため、全国的には安易に関節固定術が選択されています。当院は可能な限り関節機能の温存を目指しており、独自に開発した楔状人工骨補填材とロッキングプレートを用いて、術後2週から杖歩行を可能にする体にやさしい遠位脛骨斜め骨切り術を行っています(整形外科 2013)。詳しくはこちらをご覧ください。

 

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尚、外傷性瘢痕や感染後症例、重度の変形(荷重時距骨傾斜角>15°、内果傾斜角>40°)の場合は、従来通りイリザロフ創外固定器を使用、もしくは関節固定術を行います。また喫煙者に対する骨切り術は創部感染、皮膚壊死、骨癒合不全などのリスクが高いため原則禁忌です(治療期間中は禁煙が必須)。

外傷性関節症に対する遠位脛骨斜め骨切り術

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感染後症例に対する遠位脛骨斜め骨切り術

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外側楔状足底挿板(右足用)