先日郡山市の「ビックパレットふくしま」で開催された日本骨折治療学会に参加してきました。前日午前の外来を終わらせて、出発直前に医局でメールを確認したところ、JFASより”Acceptance notice”がキタ━(゚∀゚)━ 昨年9月に投稿した原著論文が2回のminor revisionの後、やっとこさっとこ受理されました。この10か月、長かった… (-“-)。以前他誌に「症例数が少なく経過観察期間も短い」という理由で、1回rejectされているので、執筆を始めてからはかれこれ2年にもなります(笑)。これで私がfirst authorである査読& IF付き英語論文は7編となり、気分よく新幹線で福島に向かいました。通算の勝率(acceptance rate)は4割6分6厘で、小規模病院に10年以上働いている割にはまずまず健闘(?)でしょうか。
1日目… 郡山駅前から学会専用シャトルバスに乗って「ビックパレットふくしま」入り。学会会場は非常に立派で静岡の「グラ●シップ」や浜松の「アク▼シティー」は完全に福島に負けている。しいて言えば、駅から遠い(4km)のが難点でしょうか。反対に静岡の両施設は駅から近くコンサートホールとしてはよいですが、全国規模の学会には収容人数の問題でちょっと無理が… 。
①Induced membrane technique (Masquelet)、②Infected fracture nonunion、③インプラント周囲骨折… 。①、②に関して、最近1例経験したので知識のupdateに大変役に立ちました。あっ”、③も現在患者さんが入院していて、治療に難渋している最中だった(PTH攻撃中)。
夜ホテルに戻るとElsevier社から論文のOffprint order (別刷)に関するメールが来ていました。今回初めての試みとして、gold open accessを選択してみました。JFASのHPによるとopen access feeはUSD 2,000 (約22.8万)となっていましたが、実際の請求はEUR 1794.12 (約23.3万)とユーロ仕立てで、ちょっと損をした気分。これはElsevierの本社がユーロ圏のオランダにあるのが原因(?)かも。 TaxのEUR 143.53を含めると、最終的な支払いはEUR 1937.65 (約25.1万)となりました。これでもSpringerやBMC系列のUSD 2,500~ 3,000と比べるとかなり安いようです(←訂正: ElsevierもUSD 3,000前後はざらにあるようです)。聞くところによるとNature系列は60万超とか、恐ろしい話です。Open accessは初めての経験だったので、英文の説明を理解するのにやたらに時間がかかる(CC BY-NC-ND 4.0ってなんやねん?)。そんなこんなで学会1日目は深夜まで夜更かし。
2日目… ④創外固定、⑤軟部組織再建、⑥Masquelet法の虚と実、⑦PTH製剤… 。自分が拝聴した講演はどれもトラブルショットに関するものが多いことに気づきました。
器械展示会場では某D-S社の担当者と次週の手術に使うインプラントの打ち合わせをしました(というかデモ?、ハンズオン?)。デモ用の実物インプラントを滅菌して、術中にトライアルの代わりにする方針とし、問題は無事解決。
1日目の寝不足がたたって、2日目は眠くて怠い。気が付いたら講演中に船を漕いで頚が痛くなっていたりして(爆)。そんなこんなであっという間の2日間が終わってしまいました。私としては直前にacceptance noticeが来たことが良かったのか、悪かったのか… 。気が散って学会どころじゃなかった気がしました。しかし、これで最終決着がついたので、次のテーマ(書きかけて放置)に心置きなく移れるのはいいことですが(^^;)。あっ”、そろそろ10月の中部整形災害外科学会(@富山)のシンポジウム用スライドも作らないと… 。世の中は”Publish or Pelish”なので、これからも”Publish, Not Pelish”で行きたいと思います。