足の外科虎の穴

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第28回日本創外固定・骨延長学会

第28回日本創外固定・骨延長学会

 

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先日六本木ヒルズで行われた日本創外固定・骨延長学会に参加してきました。木曜日午後は半休のため、雨の中14時過ぎに新幹線で東京に向かいました。西麻布のビジネスホテルに前泊しましたが、静岡の田舎者には少々刺激が強すぎてどうも落ち着きませんでした(ここには住めん… )。

1日目… 朝5時半に起床し、六本木ヒルズ界隈を軽く走った後、ホテルでシャワーと朝食を済ませ8時半には会場に到着、参加登録を行いました。

①上肢の創外固定… 上肢の創外固定は橈骨遠位端または前腕骨折に対するbridge or non-bridge創外固定(Hoffman 2 compact)しか経験がありませんが、Ilizarov mini fixatorなどを利用した手指骨折変形性治癒の治療など大変感銘を受けました。ただ、この治療は一般的なザロファーがやるべきではものではなく、手外科専門医がやるべき治療だと思いました。残念ながら今後このような症例が来ても、自分は手外科医に紹介するでしょう。

②創外固定器の進歩と未来… “Dynamizationとdestabilization”、”locking plateはinternal fixator”、”chipping technique”など非常に興味深い内容の講演で大変勉強になりました。確かに私が15年前頃に学んだ髄内釘のdynamizationは、今でいうdestabilizationだったかもしれません。

③EF for foot/ankle… Prof. Fortinの講演で創外固定を用いた骨折変形治癒、糖尿病足、神経筋疾患、Charcot足の治療をわかりやすく解説していただきました。座長が事前に「ゆっくりとしゃべってくださいね」とお願いしていましたが、講演の途中からすっかり忘れてしまったようで、普通のnativeのように機関銃のように喋っていました。自分の専門分野なのでなんとか聴き取れましたが、そうでなければ寝ていたかも(笑)。

④骨切り・変形矯正… TCVOとDTOOの話題が主でしたが、座長の「隙間を埋める手術」という言葉に痛く感銘。いわゆるperitalar instabilityを消すには、「引き下げて隙間を埋める… 」。まさに的を得た表現だと思います。会場からは「その指標は?」などの質疑が続きましたが、そのコツは症例数をある程度こなした術者にしか分からないと思いました。

学会会場では出身大学の先輩K先生、HTOで高名な恩師のT先生と近況報告を交わし、有意義な時間を過ごせました。東京ミッドタウンを散策した後、麻布ラーメンで早い夕食を済ませ、いい気分でホテルに戻ってメールを見てみると… ギョギョッ!

(前略) I am pleased to be able to consider publishing your report, and ask that you further revise it so that it is in compliance with our required formatting and style guidelines. (中略) The surgical content is interesting and publishable; however, the style edits are necessary still… ガビーン、昨年12月上旬に初回投稿、3月上旬にminor revisionで再投稿した論文が再度revisionで戻ってきた。9つあったRespose to Reviewersは全てクリアしたようだが、パーセント表示などが小数点第2位まで表示されていないのがイカンらしい(3.7%ではなく3.75%とか)。急に浮いた学会(医者の道楽)から現実の世界に引き戻され、頭は真っ白に。今度は”Response to Reviewers”ならぬ”Response to Editor”じゃ…

ということで、2日目は東京ミッドタウンを軽く走った後、早々に学会会場を去り、職場に戻って論文の再修正をしました。また英文校正に出さなければ… 金がかかる(了)。

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