足の外科虎の穴

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2nd Japan Korea Knee Osteotomy Symposium

2nd Japan Korea Knee Osteotomy Symposium

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先日北海道大学の学術交流会館で開催された2nd Japan Korea Knee Osteotomy Symposiumに参加してきました。分かりやすく説明すれば膝周囲の骨切り術(around knee osteotomy)というコアな分野を生業とする関節外科医の集まりです。余談ですが韓国で開催されるとKorea-Japanですが、日本で開催されるとJapan-Koreaに名称が変わるようです。なんか早大でいう早慶戦と、慶大でいう慶早戦と同じでライバル心むき出しですね(笑)。

前日に静岡空港から短パン姿で新千歳空港に向かったところ、現地は大雨で気温19℃、あまりにも寒かったのでトイレで着替えるはめになりました(-“-)。その後暖を取るべく空港内にある北海道ラーメン道場内の梅光軒(旭川ラーメン)で遅い昼食を済ませ、ホテルにチェックインしました。

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シンポジウムは日韓の膝関節外科医による「骨切り術」に関する熱い討論と親睦を目的としており、現在の日韓の難しい関係はよそに終始フレンドリーな雰囲気でした。ただ全体として韓国の先生方の高い英語力と科学的探究心、外科医としての優秀さには大変刺激を受けました(日本勢は押され気味、ここは札幌なのにアウェーか?)。

国際会議ともなると引用される膝に関する文献は全て有名な英文誌(Osteoarthritis Cartilage、JBJS、AJSM、CORR、KSSTA、Knee、Arthroscopy etc.)ばかりで、やはり論文は英語で執筆して国際誌に掲載されなければ、発表したことにはならないことも肌で痛感しました。日本語で論文を書いても外国人には読むことはもちろん、アクセスすらもできないので、残念ながら世界的には何も残していないことになります。われわれ日本人、特に若手医師を指導する立場となるものは「ドメスティックなお山の大将」にならないよう気をつけなくてはなりません。単なる自己満足だけで(Japanese text only)、外国人に成果として認められないのはチト悲しいです(T_T)。指導医が英語論文を書かなければ、当然若手に指導すら出来ないので、結果として若手の国際感覚が欠けるという「負の連鎖」が生じます(己の実力は論文がrejectされて初めてが分かるものです←持論)。今後の若手医師は、足の外科分野なら出来ればインパクトファクターのあるFAI、JFSR、JFAS、Foot Ankle Clin、JAPMA、Clin Podiatr Med Surgを、駄目なら最低でもPubMedに掲載されるFoot Ankle Surg、Foot Ankle Spec、Foot (Edinb)などの国際誌を狙いたいところです。最近私は個人的に「PubMedに掲載されない論文の内容は、世界的には未発表と同じである」と考えています(検索すらできないし… )。この辺は少し韓国の先生方の姿勢を見習わなければならない気がします。

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話は変わって、シンポジウムでは高位脛骨骨切り術(HTO)におけるover correction (過矯正)、under correction (矯正不足)の定義が終始議論されていました。Over correctionとはFTA <165°なのか< 170°なのか、under correctionとはFTA >170°なのか> 173°なのか日韓間そしてベテランと若手医師との間で見解の違いが見受けられました。HTO後の長期経過を観察しているベテラン医師ほど至適FTAが小さくなる(165°に近くなる)という印象でした。で、私はどうかというと、指摘FTAは元上司の影響あり165 < FTA <170 °(百歩譲って172°)で、ここから外れたものがunder & over correctionと考えています。

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シンポジウム終了後は北大内を散策し、お目当てのクラーク像(Boys, be ambitious !)をパチリ。クラーク博士はウサイン・ボルトのように天に向かって指をさしている印象が強かったのですが、構内にあったのはなんと胸像でした。不思議に思ってネットで調べたところ、指をさす全身像は「さっぽろ羊ケ丘展望台」にあるようです。その後は歩き過ぎて疲れていたので「すすきの」にも行かずに早めにホテルに戻り、翌朝早く飛行機で静岡に戻りました。来年は8月29日に釜山で開催されるようですが、遠いのでチト参加は厳しいだろうなぁ…DCIM0113

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