足の外科虎の穴

足の外科を生業とする整形外科医 小林勇人のホームページ

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第44回日本足の外科学会

第44回日本足の外科学会

先日ロイトン札幌で開催された第44回日本足の外科学会に参加してきました。

1日目… 朝起きてシャワーに入ったら衝撃の展開が。なんと替えパンツを忘れてしまったようです(前代未聞)。3泊4日の予定なのに1枚しかない(笑)。たまたまランニング用のインナーがあったので、仕方なく1日目は股間に常に違和感を感じながら過ごしました。流石は札幌、ホテルの近くにGUがあったので、夕方にトランクスを2枚購入(¥490×2)しました。

①学会の現状… 最後の質疑応答でフットケア学会と下肢救済足病学会が合体したとの報告がありました(へぇ~)。日本でも足病医を広めるようで、ますます整形外科vs 形成外科、血管外科、皮膚科、腎臓内科、看護師の対立構図がはっきりとしてきたようです。整形外科医はどうすんでしょう?

②国際学会の歴史・英語論文作成の勧め… 前半はIFFASとAFFASの歴史、後半は一部の聴講者にとっては耳の痛いお話でした。英語論文を書かない(まともに書けない?)特定のドクターを明らかに当てこすっており(ディスる)、誰も言えないことをはっきりと言っちゃうのは、さすがT名誉教授という感じでした。

③足部の骨軟部腫瘍… 病理医の先生の講演で、主に手術ではなく病理診断に関する講演でした。ニッチ過ぎて途中意識が飛び、あまり理解できませんでした。

④Mangled foot… 科研製薬のランチョンセミナーでした。ご多分に漏れず、最後の方のスライド数枚でフィブラストの宣伝も抜かりなかったです。幸か不幸か、このような患者さんが当院に直接来ることはないでしょう。

⑤ピロン骨折… 主にKesagake approach、MATILDA法についての講演でした。本邦発の素晴らしい方法なので、是非海外にも広めていただきたいものです。

⑥新たな治療の試み… 髄内釘を用いた脛骨骨切り術を県東部のネイラー(ネイリスト?)の先生方が発表されていました。超絶テクニックで斬新でした。私が同じ手術をLCPでやれば、3cm弱の小皮切と1cmのstab wound 2か所で済むのですが… 炎上するので黙っときました。ちなみに焼かない、剥かない、苛めないのがコツです。

Kobayashi et al. J Foot Ankle Surg 2016

2日目… 翌朝まだ暗い時間帯に中島公園まで早朝ランニングをしてきました。この公園は1999年8月の北海道マラソンでサブスリーで完走(2時間59分12秒)した思い出のある場所(ゴール地点)ですが、昔過ぎて何も覚えておりません(笑)。20年たった現在もし出場したら、最低プラス20分はかかるでしょう。

⑦変形性足関節症… 骨切り、固定術、人工関節(人工距骨)と後足部変形の演題が朝から夕方まで目白押しでした。ここ数年ややネタ切れという印象でしたが、Combined TAAとTM Ankleの登場で活気を帯びてきた感じです。

⑧AAFD… AOFAS scoreのHB Kitaokaによる講演でした。最新のPTTDの治療にfocusを当てた充実した内容で、英語のよい勉強になりました。

夕方は大通り公園でB級(?)グルメをめぐり、ザンギというタレ付き唐揚げをいただきました。初めて聞いた言葉でしたが、北海道では常識だそうです。ホテルに戻った後、近くの「大公」で札幌ラーメンを食べて、翌朝静岡に戻りました。

創業昭和41年の老舗らしいです

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